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お知らせ・コラム
脱毛サロンに訪ねスタッフに相談することこそが、賢いサロン選びである
家庭用脱毛器をホームケアとして使うといいですよ。化粧水を毎朝・毎夕脱毛箇所に塗布することで効果が上がりやすくなりますよ。多毛症の方にこのようなアドバイスを脱毛士がすることは、不適当且つ無責任なことであるといえます。以前のコラムでお伝えしたうに、多毛症は様々な内分泌系疾患の一つとして現れることがあるので、私たちはこの可能性がある場合、医師の診断をお勧めする必要があるのです。
特にメンズ脱毛施術は、ここ近年で大変な需要拡大が社会現象として起きていますから、私たち脱毛サロンを経営する事業者たちは、正しい見識や判断を身につけることが大切だといえるでしょう。
目次
はじめに
男性型多毛症は、子どもや女性にも発生しうる硬毛化現象である
多毛症の中でも男性ホルモンと因果関係のない「ハイパートリコシス」とは、全身・局所的に硬毛の数が異常に多くなった状態を指しています。そしてこれには遺伝疾患・母斑・炎症反応などが原因だといわれていますが、一方でアンドロゲンという男性ホルモンに大きな影響を受ける「ハーシティズム」の状態や現象はどのようなものなのでしょうか?ハーシティズムは別名「男性型多毛症」といわれ、これは成人の男性だけでなく、子どもや女性にも男性型の発毛パターンが見られる状態のことを指しています。ハーシティズムの性質には、卵巣性・副腎性・医原性があり、卵巣性には多嚢胞性卵巣症候群・アンドロゲン産生卵巣腫瘍などの障害が原因だといわれており、副腎性にはクッシング症候群・先天性副腎過形成などが原因として挙げられています。医原性はその名の通り、治療に伴う投薬・処置から現れることを指し、このすべてに含まない性質を特発性というのです。
後述では、前回のコラムで触れたハイパートリコシスの詳細についてさらにお伝えさせていただきます。
肌への刺激を繰り返すことで、多毛症になる可能性もあるのです
稀に見るケースではありますが、性ホルモンと因果関係のない多毛症「ハイパートリコシス」には、遺伝疾患によるものでなく局所的な多毛が起こることもあります。
局所的な多毛現象は、3つの種類があり母斑に伴うもの・炎症反応に伴うもの・皮膚移植部位に伴うものです。そもそも「母斑」とは色調や形の異常を主体とする皮膚の奇形の一種です。良性の皮膚病変とはいわれますが、母斑細胞という細胞の増殖巣から成る現象です。専門用語を使うと相当特殊なものと思われがちですが、一般的には黒子(ホクロ)・アザと呼ばれるもので、毛の生えた単純黒子(ホクロ)や、思春期のころに胸や肩などにできる方も多いベッカー母斑などが挙げられます。また、重い荷物をリュックサックに入れ背負っている人の肩や怪我をしてギプスや包帯をしていると、その箇所に炎症反応が続くことで具体的には肌の深部(真皮)が刺激を受けることから、多毛を誘発することがあります。これは炎症反応に伴う局所多毛に分別することができます。皮膚移植部位に伴う多毛(硬毛)を見たことをある方も多いと思います。体毛が硬毛化することには、すべて男性ホルモンが関わっていると思われがちなのですが、男性ホルモンの関わらない多毛症「ハイパートリコシス」という存在を私たち脱毛士は診断できずとも知っておく必要があるのです。
今回のまとめ
脱毛サロンが行うカウンセリングの目的は、お客様と契約を結ぶことではありません。カウンセリングを行われるご本人の目標や体毛・身体の状態をしっかりと(脱毛士合わせて)双方が理解をすることで、実施の有無やコストを含めた適切なプランニングを擦り合わせることが何より重要であるといえるでしょう。
インターネット上で乱立する一方的な口コミや比較サイト・脱毛の偏った知識や広告の文面だけでお客様にとっていい脱毛サロンかそうでないかを図ることは不可能ではないでしょうか。実際に施術やカウンセリングを行っている脱毛士と、実際に膝を突き合わせ相談をすることこそが今の時代もっとも賢い脱毛サロン選びだと、私たちは考えています。